塾生より届いたレポート、upします。生の声をお楽しみ下さい!
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新年最初の塾は、海、空、月、星とみすゞの世界が広がる「貝と月」「大きなお風呂」「一番星」の3編取り上げた。
「貝と月」
紺屋のかめに
つかって、
白い絲は紺になる。
青い海に
つかって、
白い貝はなぜ白い。
夕焼け空に
そまって、
白い雲は赤くなる。
紺の夜空に
うかんで、
白い月はなぜ白い。 (Ⅲ集「さみしい王女」より)
「どうしてみすゞってこういうふうに考えるのだろうねぇ。」とそれぞれが色に対する思いを込めながら読みあった。
最初は、「こんなこと考えたこともないけれど、みすゞの疑問はよくわかる。」とその疑問を素直に読んだAさん。
「空も海も青くて、お陽さまは赤いって思い込んでいてそれを描けば『上手だね。』とほめられるのがうれしかった。」というBさんは、大人になってから、自然はいろんな色が含まれると開眼したので、どんなことでもありだよねと明るく読み上げた。
「お陽さまは赤くない!!」と言い張り、赤く描けなった子どものCさん。教師が親を呼び出したけど、「そうですねぇ。昼間のお陽さまは白いですねぇ。」と言ってのけた母さん偉い!!Cさんの色に対する観察や思いがにじむなとしみじみ聞いた。
自分もお陽さまをオレンジに描いたというDさんは、さらりと読んで風景を呼び起こす。遅れて参加のEさんは、歩きながら読んでくれた。風景に動きが出てくるようである。
みすゞ塾は、朗読教室のように正しい読み方を追求するものではないので、塾生が個性を発揮するのを塾長の谷さんは「いいねぇ。おもしろいねぇ。」と楽しんでおられる。塾生は、毎回ドキドキしているんだけど、ほめられれば、いろんな表現に挑戦しようかと思う。「紺屋のかめって、亀さんが海の中泳いていて糸が青くなるのを想像しちゃたよ。」と、とんちんかんな塾生もいて、笑いが絶えない塾でした。
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