2013年3月13日水曜日

2013年3月11日みすゞ塾レポート

塾生からのレポートです。今回は珍しく、早々にUPできました。

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3月10日は、みすゞの命日。そして、今日3月11日は、東日本大震災から2年目。塾は、みすゞを偲び、また、東北の地や人々へ黙とうをささげることから始まった。

この2年、塾長をはじめとしてそれぞれの塾生が東北を支援し、思いを寄せてきた。故郷や永遠に別れてしまった人への思いがみすゞの詩にはたくさん詰まっている。私は、ひとつひとつの詩を、今までにも増して気持ちを込めて読んでいる。

今日は「お葬いごっこ」「神輿」「電報くばり」「瞳」「花びらの海」の5編。(金子みすゞ全集『美しい町』より)

3.11を思い出し、私は、「花びらの海」にいつまでも忘れずにいることの気持を込めた。


「花びらの海」

草屋の軒に花が散る、
丘の上でも花が散る、
日本じゅうに花が散る。

日本じゅうに散る花を、
あつめて海にうかべましょ。

そして、静かなくれ方に、
あかいお舟でぎいちらこ、
色とりどりのうつくしい、
お花の波にゆすられて、
とおい沖までまいりましょ。


あかいお舟でいくとおい沖にあるものは、浄土。3月10日は、みすゞの命日。1930年(昭和5年)3月10日にみすゞは自らの意志で旅立ってしまった。色とりどりのうつくしいお花の波にゆすられていく世界へ。震災で犠牲になられた人たちもそんな世界にいけたのだろうか。

塾生は、それぞれが「花びらの海」を想像し、思いを込めて読むことができた。

最後に塾では恒例となっている行事を行った。それは、みすゞが最後に食したとされる道明寺桜餅をみんなで食べる事。

私たちは、「豆知識」としてみすゞの生涯をなぞっている。詩の朗読から、みすゞの思いをよみとっている。命日にはしみじみと道明寺桜餅を味わうのである。

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