今日、塾で朗読の練習をした4編より…
『りこうな櫻んぼ』
とてもりこうな櫻んぼ、
ある日、葉かげで考へる。
待てよ、私はまだ青い、
行儀のわるい鳥の子が、
つつきや、ぽんぽが痛くなる、
かくれてるのが親切だ。
そこで、かくれた、葉の裏だ、
鳥もみないが、お日さまも、
みつけないから、染め殘す。
…後略
(金子みすゞ全集より)
この後、桜んぼは、オリコウにアレコレ考えるのですが結局は
「黒い巨きな靴が来て、
りこうな櫻んぼを踏みつけた。」
↑踏みつけられてしまうのです。
〈りこうな櫻んぼ〉というのは、金子みすゞ自身を指していると思われます。
もし私なら、自分が踏まれて終わる詩は、痛過ぎて書けません。
塾生たちからは、こんな声がありました。
M:踏まれて〈終わり〉ではないから、屁でもないのヨ。
A:良かれと思って、結局最後はバカを見る…まるで人生みたい
I:そもそも、この〈櫻んぼ〉は、おりこうなのか?
私は、この〈櫻んぼ〉を可哀想だと思っていたのですが、そうとは限らないのかもと思うようになりました。
みすゞに翻弄され続けている私です☆
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