2016年12月29日木曜日

ゆりちゃんと、まゆちゃんのこと

金子みすゞが大好きという難病の双子の姉妹との出会いは14年前。

二人がまだ中等部だった頃の、秩父養護学校での公演でした。

隣町の小鹿野で、みすゞの一人芝居があったのですが、「行きたいけど、行かれない」とのお声を受け、学校へ出前。

会場は、真昼間の音楽室…守ってくれる照明もなく、知的障がいのある子どもたちの前での上演も初めてで、空回りしたまま終わりそうな時…

たぶん私は、演じることを捨てて、人間として対峙したのでしょう。

子どもたちは、目の前にいるのは役者で演技をしているヒトという理解ではなく、人間を見ている。

私が金子みすゞという人間になった時、みんなが、みすゞの悲しみに寄り添ってくれた。


タブーのない子どもたちは、みすゞの涙を心配し、のぞき込んで集まってきて…

役者の仕事の何たるかを、子どもたちに教えられました。

ゆりちゃん、まゆちゃん、ありがとう。

二人は、みすゞの心に通じる、とても素敵な詩と絵を描いています。
 http://www.geocities.jp/twins_yurimayu/ 

疲れて優しさを見失いそうになった時、子どもの頃を思い出してみませんか?

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