2018年3月30日金曜日

生きてゆくということは、死なれてゆくということなのですね…

井上ひさしが原爆から3年後の広島を描いた二人芝居『父と暮せば』に取り組むにあたり、昔、広島を取材(?)しました。

その時、主人公の立ち回り先を地図に落として下さったNさんが亡くなってしまいました。

Nさんは原爆で両親を亡くし、筆舌に尽くせないご苦労をされたそうです。

時間とお金を持たない『アローン・シアター』、取材も深夜バスで広島へ行き、丸一日取材をし、その日の夜には広島を発つ強行軍。

効率よく廻れるようNさんは、門司に住む同級生に広島での案内を依頼して下さいました!!!

門司って…「九州から広島まで新幹線で来て案内してやってくれ」ということで。

そんな図々しいことを頼めるって、どんだけマブダチなのでしょう!!!

その同級生も、原爆でご両親を亡くされています。

二人にしか分からない苦労を分かち合ってこられたのでしょう…。

Nさんは、別の同級生にも広島弁の方言指導を頼んで下さり…

生きておられるうちに、お目にかかりたかった…

応援団員のご主人なので、お会いしないままになっていました。

しっかり、お別れしてこようと思います。

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