塾生より届いたレポートです*smile*
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『美しい町』上の「空のあちら」30編が終わり、今日から「砂の王国」に入った。
「麦藁編む子の唄」「もくせい」「睫毛の虹」「洋燈(らんぷ)」「どんぐり」の5編を稽古した。
ここでは「もくせい」を取り上げる。
「もくせい」
もくせいのにおいが
庭いっぱい。
表の風が、
御門のとこで、
はいろか、やめよか、
相談してた。
私は、秋になるとどこからか香ってくる「きんもくせい」が大好きだ。夏休みが終わって、また2学期も元気でがんばろうという前向きな気持ちにさせてくれた。「もくせいのにおいが/庭いっぱい。」という2行で、その気持ちを思い起こす。塾長は「短い詩だけれど、大好きな詩のひとつ。でも、短いから耳だけで聞いて、イメージは伝わるのか、この詩の良さを朗読で表すのはむずかしい。」とおっしゃる。
だから、私は、前向きな気持ちを思い出し、元気にゆっくり読んでみた。「ゆっくり読むこと、で空間の広がりを感じる。いつものローカル色が出て、土のかおりがしたよ。」という評。
他に、この詩を選んで朗読練習した方への塾長の評は「表の風が悩んでいる感じがよく伝わる。」「はいろか、やめろか、相談する様子がかわいく読めた。」。いつものように、個性の出る読みで、短い詩であっても、対比のおもしろさが表れた。
稽古の途中に、蓮馨寺で寺男として働くおじさんが見学に表れた。「どんぐり」の詩を聞きながら、
「昔はね、前掛けは仕事着だった。肩当にもなるし。どんぐりは捨てるのではなくて自然に返すんだ。私は、天皇陛下と同じ生まれ(1933年・昭和8年)だよ。」と時代を語って下さった。「おじさんも読んでみて」とねだったら、「私はいいよ」と帰られた。こんな飛び入り大歓迎です。
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