塾生より届いたホヤホヤのレポート、さっそくupします!
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「かんざし」「一軒屋の時計」「ゆびきり」の3編。
「かんざし」と「ゆびきり」はストーリーのある詩で気持ちを込めながら、なりきって読めるもの。短いこの詩は、どう読むか。
一軒屋の時計 Ⅰ集 「美しい町」より
お日さま、お空のまんなかだ、
のろまの時計がおくれたよ、
ちょつくら、お日さんに合わせましよ。
田舎の一軒屋のお時計は、
いちんち欠伸(あくび)とゐねむりだ。
どのような風景を思い浮かべるだろうか。私は、田舎の藁ぶき屋根の一軒屋を思う。お日さまがあたたかく、のんびりと時間が流れる。時計はぜんまい仕掛けの柱時計。きりきりとねじを巻く音が聞こえそう。ぽかぽかした中でお昼寝がしたくなる。
塾長は、それぞれが読み終えたのち、いろいろな言葉かけで塾生をいい気持にさせてくださる。それらを拾ってみよう。
「いいねぇ。自分がのろまな時計の気持ちで読んだのかなぁ。なんか、のどかな平和な読みですね。たとえば、のろまな時計にほらもっとはやくだよとまきを入れるように読んだらどうなるか、やってみて。なるほど、どの世界で仕上げるかで変わってくるね。」
「いいねぇ。なんかこう、のろまな時計にやさしく言ってあげている感じがね。もうちょっと頑張ってみないという、言い方がやさしいよねぇ。のろまな時計に感情移入しているよね。これきっとみすゞものろまな時計へのやさしい思いを書いているのだろうね。」
「かわいいねぇ。いいね、ほんとに。もともと持っているものでかわいらしさを出しているね。ぶりっ子でなくて、ほんとにかわいい。いいなぁ、うらやましいなぁ。できない人間にはあこがれるよ。声質がかわいいんだね。口角をあげて読むのはいいこと、発声練習でも笑顔でやっていたから、とてもよいと思う。」
「いいねぇ。なんでもない詩なのにみんなそれぞれいいねぇ。語尾がやさしい音がしてとってもいい。それでいて1連と2連の変化があって、よい表現になっていた。素敵です。キャラクターがみすゞの世界に合っているね。この詩、好きでしょ。」
「いいねぇ。のろまの時計をやさしく励ましている感じがする。声がわりと低いのが深い湖みたいな声でいいのよ。若々しくていいよぉ。」
塾長の「いいねぇー。」が聞きたくてがんばっているのですよ。
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