『銀の匙』という漫画にハマっている。
http://websunday.net/ginsaji/
今春、実写で映画化されたが、原作に思い入れがあると、どうも興味が湧かず…
北海道の農業高校酪農科が舞台。
親と離れたくて、寮があるという理由だけで進学校から入学してきた八軒という男の子が主人公。
まわりは農家の後継ぎだらけ。
親を楽にさせたいとか、自分の代で経営を大きくしたいとか、バイオの研究したいとか、みんな目標と夢を持っている。
八軒は、逃げてきた自分への劣等感を募らせる。
そんなある日、獣医科の先生の一言が光る。
「夢を持つということは、同時に現実と闘うことになるのを覚悟することだと思うのよ」。
他にも「生きるための逃げは、ありです」という校長先生の言葉とか…命の現場からの哲学が溢れてる。
乳の出が悪くなれば、産卵効率が落ちれば、容赦なく殺処分される経済動物たち。
可愛がって育てた子豚は、3ヶ月でベーコンにされる。
人間に生まれるか、家畜に生まれるかで、食べる側になるか食べられる側になるかが決まる。
校訓は「友愛、協働、理不尽」。
この「理不尽」は、ドスンときた…命の本質を突いてるよね。
生れ落ちた場所で決まってしまう、たくさんのこと。
自分の努力ではどうにもならないところに存在している差別、区別、格差…。
理不尽という鍵穴から今、金子みすゞを見詰め返している。
「おさかな」という詩が、宿題として頭にへばりつき続けていて…
この詩の謎の中にこそみすゞがいる。
その直感は揺るがないのだが、ど~しても謎が解けない。
みすゞとの旅は、まだまだ続きそうだ。
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