2013年7月9日火曜日

「金子みすゞの生涯」@淑徳小学校

子どもって、いいなぁ…!!!

昨日、東京の淑徳小学校で、金子みすゞの朗読とお話をしてきました。

淑徳は仏教系の学校なので、盂蘭盆会というお盆の行事のアトラクションに呼んでいただきまして。

この一年で、亡くなったお身内の方の戒名を読み上げ、1年生から6年生まで全員で般若真教を朗誦するセレモニーには感動を覚えました。

その後、低学年と高学年に分けて2回、朗読とお話をしたのですが。子どもたち、セレモニーでのお行儀の良さとは打って変わって、元気なこと元気なこと!!!

箱に小豆を入れた装置で波音の効果音を、「大漁」の朗読のバックにやってもらったのですが、「やりたい」「やりたい」と手が上がって…やらせてあげられなかった子に悪いなぁと思うほどでした。

かたや「花のたましひ」という、散った花びらは、仏さまの花園でもう一度生まれるんだよ…という詩では、し~んと聞いてくれて。

…「みすゞは三歳の時にお父さんが亡くなってしまったから寂しくて、死んだらそれで終わりではなくて、魂は永遠だからまた会える。そう思って詩を作ったのかもしれないね」。

こういうお話を小学生でも聞き分けられるのは、仏教的な下地がやはり大きいのかもしれません。

今回呼んで下さった顧問の唐木先生には、「あえて仏教とからめたお話をしなくてもいいですよ」と言われていたので、この詩を入れようかどうしようかずいぶん迷ったのですが、やっぱり入れて良かったです。

子どもって、大人が考えているよりう~んと<おとな>なんですよね。

唐木先生は、以前おられた淑徳幼児教育専門学校にも3度も呼んで下さり、小学校に異動されたらまた呼んで下さり…本当にありがたいです。

私も、子どもたちからたくさん元気をもらい、とても楽しかったです。

2013年7月4日木曜日

2013年6月24日みすゞ塾報告

詩の解釈は、人によってこんなにも違うのか!!!という発見の連続です。今回、塾生が寄せてくれた詩の感想も、ずいぶん私とは違います。そこが、面白くてしょうがないんですよね。みんなちがってみんないい☆

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この日のお稽古は、「蛍のころ」「口真似」「花の名まえ」「田舎の絵」「お菓子買い」(『美しい町』JURA出版局より)の5編を取り上げた。都合により遅刻&早退したので、朗読練習のレポートは割愛。<さみしさ>がテーマの詩、3編についての感想を今回の報告としたい。

「口真似」「花の名まえ」「田舎の絵」の3編は、さみしさ、孤独をテーマにしている。

「口真似」は―父さんのない子の唄―という副題をつけ、「お父ちゃん。」とそっと口真似している。早くに父を亡くしたみすゞは、父恋しと思う気持ちはあっても、それを心の中にしまっておく子どもではなかったろうか。祖母や兄がいて、遠くに母がいて、結びつきは深く、みすゞは満たされていたと思う。でも、よそと比較してしまうと何かが欠けていると思うのは、子どもなら当たり前である。だから、「お父ちゃん。」とそっと口真似して、「なんだか誰かにはずかしい。」と首をすくめるのである。

「花の名まえ」には、「さみしいの」という言葉が2回使われる。場面は(御本のなか)→(町、海、港)→(花屋のかご)→(町にいる母さん)→(今、私)→(田舎の野)と連が展開するが、この回路はみすゞ独特のもので、読む者が想像するのみである。連想ゲームのように次々と思い描くことを歌っているのか、それとも最後の連のひろい田舎の野に咲く花をみんなお友だちにしたいという思いを熱烈に歌っているのか、私は、前者かなと思ってしまう。

「田舎の絵」は、一人で遊んでいるみすゞを思う。みすゞは、一人遊びが得意だ。絵の中にだって入っていく。「さびしいときは、お気に入りの絵の中に入っていく」とうたっているけれど、ちっともさびしかないのです。

みすゞは、短い生涯でたくさんの詩を創った。自分を見守る家族や友人がいても、自分が作っていく家族がいても、孤独感はあっただろう。その深さは、計り知れないが、詩を読んでいる私は、深刻にとらえていない。私自身が、流れに身をまかせる生き方をしたいと思っているからかもしれない。

 

2013年6月23日日曜日

沖縄慰霊の日に…

元ひめゆりの方たちも高齢になり、ひめゆり記念館でのかたりべ活動を、この9月で引退すると聞きました。

そういう日が、遠からずくると覚悟はしていましたが…

根性入れ直して、沖縄戦の朗読を続けてゆこうとの思いを新たにしました。

埼玉の草加に住む沖縄戦体験者をモデルに『顔』という作品を書き下ろしました。

今年は、「演目は任せる」というご依頼の時は、『顔』をやるつもりです。

爆弾の破片で鼻をそがれながらも、たくましく生き抜いてきた女の半生です。

モデルとなった新垣さんの生き様にうたれ、お人柄に惚れて生まれた作品。

2年前、新垣さんと一緒に行った沖縄への取材旅行は、本当に不思議な出会いに導かれるような旅でした。

帰ってきたのが震災の前日、3月10日。

これも、新垣さんを無事にお家まで送り届けられるよう、何か大きな力が守ってくれたように感じました。

2013年6月15日土曜日

2013年6月10日みすゞ塾報告

塾生による報告です。6月1日の公演のことも書いてくれています。『センセイの鞄』のツキコさんの衣裳を作って下さったのは、何と、この塾生です!

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『センセイの鞄』公演成功おめでとう!!お祝いのお菓子も並んで、お芝居の感想を述べ合いました。

「お芝居にどんどん引き入れられてとても感動した。灰地順さんのセンセイと谷英美さんのツキコさんが座っているだけでも、いろんな情景が目に浮かぶ素晴らしい時間だった。」
「あんまりかわいくて、塾長じゃないみたいだった。さすが女優だよね」
「白い襟の衣装がよかった。」
「一回きりの公演ではもったいない。」
「センセイ、好きという台詞は、演技じゃなくて谷さんの本心だね。」などなど。

塾生たちは当日、会場ロビーで、物品販売など裏方でも頑張りました。私は、一緒にお芝居を観る友人を案内して川越見物。お手伝いできなくて、ごめんなさい。塾への出席も1ヶ月ぶりです。

この日のお稽古は、「おねんねお舟」「隣の子供」「切り石」「魚の嫁入り」「ばあやのお話」(『美しい町』JULA出版局より)の5編を取り上げた。「魚の嫁入り」では、行列で歩きながら輪読をして、嫁入り行列の雰囲気をあじわった。

個別練習では、5編の中から3編を選んで朗読するのだが、全員が選んだ「ばあやのお話」を報告する。


「ばあやのお話」

ばあやはあれきり話さない、
あのおはなしは、好きだのに。

「もうきいたよ」といったとき、
ずいぶんさびしい顔してた。

ばあやの瞳には、草山の、
野茨のはなが映ってた。

あのおはなしがなつかしい、
もしも話してくれるなら、

五度も、十度も、おとなしく、
だまって聞いていようもの。

ばあやは、(詩の主人公である)わたしをとってもかわいがってくれる。生まれた時から面倒をみてくれた乳母なのだろう。おかあさんには、言えなくても、ばあやにはわがままが言える。そんなばあやとの距離感を表現したいと思って朗読してみた。

「あの大好きなお話を、もう一度読んで」とねだれない、ばあやとの距離を表現する人もいた…

ばあやが好き、慕っている。「だからまた読んでね」とあたたかく甘える読みの人も…

ばあやのお話ってどんなのだろうと想像する落ち着いた読みの人…

毎度ながら個性の表れる読みであった。

昔々小学生だった頃、一緒に住んで子守をしてくれていた<ねえや>がお嫁入りをするときに峠まで見送ったという体験を持つ塾生がいた。その読みは、少年だった頃の思いのこもったしみじみとしたものだった。

2013年5月27日月曜日

朗読劇『センセイの鞄』川越公演

6月1日(土)
開場13:30  開演14:00 終演16:30
@川越市民会館 やまぶきホール
入場料3,000円(中学生以下1,000円)
主催 川越公演実行委員会

人気の女流作家、川上弘美が谷崎潤一郎賞を受賞した作品です。

共演させていただく灰地順先生は、石田えりや若村真由美を育てた方でもあります。谷も、十代の頃から、師事しておりました。

大好きな灰地先生の胸をお借りして、大好きなこの作品をやりたいという十年越しの夢が、やっと、やっと、やっと叶いました!!!

一人でも多くの方に観ていただきたいです。チケットは、まだまだたくさんあります(涙)。ぜひぜひ、お運び下さいませ。

お問い合わせ
事務局 090-6147-4160(佐藤)

2013年5月11日土曜日

「被災地への公演出前報告会」@さいたま市 植竹公民館

来週の水曜日です。

2013年5月15日(水) 13:30~15:30
さいたま市 植竹公民館 1階 レクホール
入場無料
☆さいたま市在住・在勤の方対象ですが、対象外でも参加なさりたい方はご一報下さい

震災前に、何度も公演でお世話になったご縁から、陸前高田と福島にステージの出前を続けています。

震災から4ヶ月後、陸前高田の皆さんとやっと再会できた時のドキュメンタリー「心つなぐ詩」も上映します。

上映と併せて、実際に被災地でやった朗読を聞いていただきながらのお話です。

金子みすゞの詩や、伴奏をバックに歌詞を読む♪歌の朗読をいたします。

植竹公民館でやっている<キラリ☆笑>というサークルの仲間が、ピアノ伴奏の助っ人をして下さいます。

胸に沁みる朗読を楽しみながら、被災地に想いを馳せるひととき…ご一緒しませんか。

あの日から、2年と2ヶ月…

陸前高田市長・戸羽太さんの新著「がんばっぺし!ぺしぺしぺし!」も、持っていきますですヨ。買いそびれてしまった方、お分けしますので、ぜひこの機会にお求め下さい☆

後書きで戸羽さん、私のこと書いて下さっています。名前を<恵美>と間違われておりますが、ご愛嬌ということで*smile*

2013年5月6日月曜日

塾生自慢+α

毎度レポートを寄せてくれる塾生・礒部幸江さんが、(公財)日本女性学習財団の選考委員特別賞を受賞したことは、前にも書いた。

福島出身の礒部さんが、故郷の二本松で、昨夏フォーラムを開催した。

そのレポート「来て、感じて、伝えてほしい…放射能汚染の中で生き延びるために~福島で開いたWeフォーラム」が受賞したのだ。

礒部さんを含め、受賞者全員のレポートをまとめた冊子を、塾でいただき読んだ。胸が詰まった。

実行委員長として奔走する彼女は、塾を休みがちだった。その大変さは、肌を通して感じてはいた。

私は微力過ぎる応援しかできていないが、フォーラム当日、立派に開会の挨拶をする姿…そして人が入りきれないほどの盛況が、とてもとても嬉しかった。

しかし礒部さんは、フォーラム終了後、無事やりきった喜びや充実感というよりは、疲労と、言葉にできないもやもやを抱えていると言っていた。

そのもやもやとは、いったい何なのか。いただいたレポートを読んで、ちょっとだけ感じることができた気がした。

たくさんの協力をしてくれた同級生たちは福島に住んでいる。さいたま市に住む自分…

そして今回のフォーラム。「福島でやるからこそ、参加したい」と、遠くから来てくれた人たち…

「放射能が怖いから、福島では行かれない」という人たち…

フォーラムは2日間だが、福島の人たちは、そういう日常を生きている…

自分に何ができるのか…

答えを出せない宿題の重さ…

考えずにすむなら、どんなに楽かしれない。

でも、たまたま生まれ落ちた場所だったり、いただいたご縁の中で、礒部さんも私も、考えないですますことができずにいる。

こうなったら、しゃあないやん。考えていきましょう!ね、礒部さん☆

引っ越し:追記

谷英美サイト は、この旧ブログへお引越し予定。サイトは閉鎖予定です